女子200mアリソン・フェリックスは「美しい」 ~世界陸上2007大阪:7日目2007年09月01日 09時56分30秒

アリソン・フェリックス

女子200mの金メダルは、アリソン・フェリックスだった。

彼女は美しいと思う。

大阪体育大学の事前トレーニングキャンプで見た、夕暮れのトラックを走る彼女は本当に美しかった。

これは、例えば美人の女優(松嶋菜々子でも藤原紀香でも、そうそう、今なら松下奈緒でもいいな。ヤバイ、好みがバレる)を見ての「美しい」とは、ちょっとニュアンスが違う。こっちは「キレイ」に近い。

もちろん彼女は顔も可愛いし、スタイルも抜群で「キレイ」なのだけれども(あ、誤解しないでくださいよ。僕は鼻の下を伸ばして「アリソンええなぁ~」とボヤいているのではないです)。あの美しさはどう表現すればいいのかなあ。大自然の絶景や優れた芸術品を見て、ため息をつくような感じかなあ。

テレビ画面の中では、彼女はわりと華奢(きゃしゃ)な体つきに見える。しかし、実際に会ってみるとそういうイメージは覆(くつがえ)される。誰もがその鋼(はがね)のような肉体に圧倒されることだろう。質の高い筋肉にムダなものはなにひとつ付いていない。言わば、高性能のF1マシーンみたいなのものだ。スピードのひとつの究極のかたちであるF1マシーンのフォルムも、やはり美しい。

彼女の美しさは、トラックをかけ抜ける瞬間に最も輝きを放つ。一点のブレも許さない上半身。正確に時を刻む腕ふり。しなやかなムチのような脚が、鋭く地面を叩いていく。流れるようで、軽快で、しかも力強いスプリント。彼女の肉体と、肉体が織り成す華麗なランニングフォームは、もはや芸術品と言っていい。それくらい美しいと思う。

本当に美しいものは、単に五感を刺激するだけでなく、僕らの奥深くにある、何か“より良きもの”を覚醒(かくせい)させる働きがあると思う。僕らの心にある、“より良きもの(人間への信頼や尊敬といったもの)”が揺り動かされた時のことを、僕らは感動と呼ぶのではないか。

アリソン・フェリックスのランニングフォーム。タイソン・ゲイのウィニングラン。朝原選手の涙。数々の選手の奮闘。健闘を讃え抱き合う選手達。拍手を惜しまないオーディエンス。大会を支えるボランティア。

すべてが美しい。すべてが感動だ。なんて素晴らしき世界。

What a wonderful world !

Congratulation !  Allyson Felix !

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