20数年前の大阪インターハイで男子100mと200mの二冠を達成した不惑の男性スプリンターに今日のアムフィット!(その1))2015年07月21日 19時00分32秒

平成5年(1993)6月某日。長居陸上競技場。
大阪インターハイ。
男子100mを10秒67の大会タイ記録(当時)で優勝。
男子200mも21秒79で優勝し、二冠を達成。
ゴールの瞬間は歓声でスタンドが揺れたものだ。
あれからもう22年の時が流れている。

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娘が陸上競技をはじめた。
種目は短距離。
それをうれしく思う。
自分の血を間違いなく受け継いでいるのだ。

娘の練習につきあって陸上競技場に足を運んだ。
そこでは、自分と同年代か上であろう人たちも
トラックを走っていた。
ひとりの年配の男性が、
スタートダッシュの練習に取り組んでいる。
思わず声をかける。
その男性にスタートダッシュの基本を教えてあげる。
男性は言われたとおりにカラダを動かそうとする。
何度繰り返しても理想のフォームにはほど遠い。
けれど、その一生懸命な姿を尊く思う。
練習がひと段落すると、男性の口から
ああするのですか、こうするのですかと、
色んな質問があふれ出してきた。
ひとつひとつ、丁寧に答える。
陸上競技の会話には心躍る自分がいる。

「ありがとうございます。お詳しいのですね」

額の汗をぬぐいながらその男性がお礼を言う。
男性の話も色々聞きたくなって今度は自分が質問する。

「マスターズに出場されるのですか?」
「まぁ、そんなところです」
「昔も陸上競技をされてたのですか?」
「いえいえ、
 恥ずかしながら数年前からはじめてみたのですよ」

その男性は自分のことを知らない。
それがまた、新鮮な気持ちにさせてくれる。
こういう陸上競技があってもいい。

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同世代で陸上競技の経験者であれば、
自分の顔がバレるのは仕方ないし、慣れている。

「あ、○○さんじゃないですか!」
「いやー、当時は僕らの憧れでしたよ!」
「そうだ、子供たちの練習も見てくださいよ」

娘が入った地元の陸上競技のクラブチームでは
当然にそういう声もあがってくる。
気が付けば、毎週日曜日には、
スポーツウェアに身を包んだ自分の姿が
河川敷のグラウンドにあった。
子供たちの走る姿を見るのが楽しい。
大好きな陸上競技に関われることが心底うれしい。
いや、それだけではない。
自分の中のスプリンターの血が騒ぎだす。

実は数年前に一度だけ、
フルマラソンを走ったことがある。
なんとか4時間40分ほどで完走したが、
自分に長距離走はむいていないとつくづく思った。

自分は生まれながらのスプリンターなのだ。

40歳になる。
もう一度、トラックを走りたいと思う。
ならば、まずはあの店に行くしかない。


――不惑のスプリンター、A山さんのご来店です。

(つづきます)





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