第1レーンは店にある~日本陸上競技選手権を観戦した。(その2)2012年06月12日 19時22分10秒

日本陸上競技選手権、初日。
長居陸上競技場で川見店主と男子100m予選を見ていて、気がつきました。

第1レーンのナンバー標識がありません。

第1レーンは使用しない↓
第1レーンがない


ボクは、はっとしました。

そして、思い出したんです!

「川見店主、大変です!」
「なにが?」
「第1レーンのナンバー標識、店にあります!」


第1レーンは、ここに!


みんなで探してるんじゃないか!?

『おーい、第1レーンの標識知らんか?』
『いや、最近、見ないですねぇ』
『じゃあ、第1レーンなしでやるか。2レーンからコースにするか』

つってんじゃないか!?

「もう、スタート前の緊張感に、しょうもないことを・・・」
「わははは」
涙でるわ


ホンモノですよん↓
店にある第1レーン


フライングしたら、レッドのプレートも出るよん↓
フライングしたら、レッドのプレート


どしゃぶりのジャンプオフ~日本陸上競技選手権を観戦した。(その1)2012年06月11日 19時52分33秒

2012年6月8日。金曜日。
場所は長居陸上競技場。
天候は雨。いや、どしゃ降り。
トラックもフィールドも、最悪のコンディション。

時計は21時をまわっている。
すべての競技は終了している。
男子棒高跳びをのぞいて。

男子棒高跳びの試技は、まだ続いている。
競技開始から、もう3時間以上が経過していた。
それでも、勝負が決まらない。

スタンドに残る観客も、わずかになった。

どしゃぶりの男子棒高跳び
(撮影:川見店主)

ボクがこれまで目にしてきた棒高跳びの勝負は、
どんどんバーの高さが上がっていき、
それを跳び越える選手の数がどんどん減っていき、
最後に、最も高いバーを跳び越えた選手が優勝する、
といったものだった。それが普通だと思っていた。

でも、たった今、目の前で繰り広げられている勝負は、そうではない。
バーの高さは、どんどんと下がっていく。
それでも、勝負が、決まらない。

5m42cmをクリアしていた山本聖途選手と沢野大地選手が、
それぞれ5m52cmを3回ずつ失敗して、ジャンプオフ(順位決定戦)にもつれこむ。
二人が4回目を失敗すると、その後バーは、5cm刻みに下げられていった。

5m52cm ××××
5m47cm ×
5m42cm ×
まだ、勝負は決まらない。

選手も、審判も、トラックも、フィールドも、スタンドも、ぜんぶびしょ濡れ。
それでも、決して多くはない観客たちは、二人の勝負を最後まで見届けるつもりだ。
だって、こんな状況で戦っているふたりを残して、帰るわけにいかないじゃないか。

でも、僕らはこの時、思いもしなかったのである。
まさか、これから、まだまだ、帰れないなんて。

5m37cm ×
5m32cm ×
まだ、勝負は決まらない。

二人はずぶ濡れだ。
体中からしずくが滴り落ちている。
ユニフォームは、カラダにピッタリと張り付いてしまっている。
それでも、降りしきる雨に逆らうようにポールを空に突き立てて、
水しぶきをあげながら助走を開始する。
ポールがボックスに突き刺さって、二人のカラダはゆっくりと浮上するが、
いずれも、バーを越えることができない。

今日、何回も見てきた光景が、デジャブのように繰り返される。
その度に、スタンドの誰もがため息をつく。

5m27cm ×
5m22cm ×
まだ、勝負は決まらない。

試技は10回を超えている。
二人は明らかに消耗している。
どうなってしまうんだろう。
この勝負、明日に続きやるってのはダメなのかな。

それに・・・・・・僕らは、いつになったら、帰れるのだろう。

5m17cm 〇
山本選手のカラダが、バーを越えた。

その瞬間、最後までスタンドに残った少数の観客たちは、
うわーっと身を乗り出して、手を叩いた。
僕もガッツポーズをせんばかりに喜んだ。
そして、今日はじめて、安堵のため息をついた。

ああ・・・やっと・・・帰れる!

3時間15分。
ふたりのボールターの死闘と、それを見届けた数百人の観客の話。


※ふたりはなぜ勝負を続けたのか。澤野大地選手ご本人がブログでコメントされてます。